病気の早期発見・治療につながる内視鏡検査

大腸カメラとは

大腸カメラは、肛門から内視鏡を挿入し、小さなカメラで直腸から盲腸までのポリープやがん、炎症などを調べるのに使われます。
他の検査では識別困難だった大腸の色調変化や粘膜面の変化を直接観察できるため、便秘・下痢・出血や痛みの原因となる大腸ポリープ・大腸憩室・潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患・虚血性腸炎・大腸がんなどの診断に有効です。
検査によって疑わしい部位が見つかった場合は、組織を採取して生検を行います。また、小さなポリープであればその場で切除することも可能です。
血便が出た、便秘や下痢がある、下腹部に痛みや違和感がある、健康診断で便潜血検査が陽性だった方は、ぜひ一度大腸カメラ検査を受けられることをお勧めします。
主な症状
- 血便が出た
- 便秘が長引いている
- 下痢が繰り返される
- 腹痛が治まらない
- 貧血を指摘されている
- 体重が急激に減少してきた
大腸カメラでみつかる主な疾患
- 大腸がん
- 大腸ポリープ
- クローン病
- 潰瘍性大腸炎
- 大腸憩室症
- 虚血性腸炎
鎮静剤の使用について
検査を楽にするために軽い鎮静剤を注射することがあります。
この場合は検査後60~90分ほど休んでからお帰りください。
なお、鎮静剤を使用される場合は、ご自身の運転(自家用車、バイク、自転車など)による来院は控えてください。
炭酸ガス送気装置
当クリニックでは、腸管を拡張させて観察する際には、空気の代わりに炭酸ガスを送気します。
炭酸ガスは空気よりもずっと腸管からの吸収が良く、血流にのった炭酸ガスは呼吸によって速やかに肺から体外へと排出されます。
そのため、拡張した腸管は急速にしぼみ、膨満感による苦痛や不快感が少なくなるのです。
日帰りポリープ切除手術
小さなポリープの切除は、内視鏡を用いればほとんどのケースで開腹すること無く行えます。
当クリニックでは、このポリープ切除を「日帰り」で行っております。
大腸カメラ検査の流れ
下剤の服用
- 大腸をきれいにするため、約2リットルの下剤を数回に分けてのみます。
- 前日から下剤を飲むこともあります。
必要に応じて鎮静剤を投与
- ご希望の方には鎮痛剤を静脈注射します。
外科手術に一般的に用いられる麻酔のように強力なものではなく、医師などからの呼びかけに反応することも出来ます。
内視鏡を挿入
- 身体の左側を下にしてベッドに横になります。
その態勢で肛門から内視鏡を挿入していきます。
大腸内部を観察
- 内視鏡カメラの映像はモニターに映し出されます。
この映像を見ながら大腸の内部を隅々まで観察します。 - 必要がある場合は、生検を行います。
検査の終了
- 通常は数十分で検査は終了します。
- 症例によって時間が延びることもあります。
検査後
- 通常、飲食は1時間後から可能です。
- 検査当日のお風呂はシャワー程度にしてください。
- 車の運転は禁止です。
- 強度の運動は避けてください。
- 検査終了後、気になる症状がある方は、すぐに医師までご相談ください。